Googleアドセンスは本人や知人からの自己クリックは不正クリックとして収益には反映されないようになっています。
しかし第三者による大量の不正クリックが行われてしまうと、アドセンスのアカウントが停止することもあります。
このように第三者が故意に不正なクリックを繰り返すことを「アドセンス狩り」と言います。
アドセンス狩りは悪意をもって行われるため、たちが悪く、根本的な対応は難しいです。
アドセンス狩りをしても、攻撃者にとってメリットは全くないのですが、ただのいたずらや、広告収入に対する妬みの感情が、アドセンス狩りという行為に走らせているのでしょう。
インターネット上でも、アドセンス狩りの被害にあって、広告の表示が停止してしまったという話も見かけます。
そんなアドセンス狩りですが、WordPressのプラグイン「AdSense Invalid Click Protector」を導入すると、必要な対策を取ることができます。
Googleアドセンスの停止する理由と、プラグイン「AdSense Invalid Click Protector」によるアドセンス狩り対策の方法について紹介します。
目次
Googleアドセンスが停止する理由
Googleアドセンスが停止する場合、予めGoogleから警告などは送られてきません。
アドセンスの停止は重いペナルティであり、一度停止してしまうと、復旧できる可能性は50%程度だと言われています。
一度アドセンスが停止してしまうと、2度とアドセンスのアカウントを取得することはできません。
そんなアドセンスの停止ですが、原因のほとんどは「不正なクリック」によるものです。
不正なクリックの種類は以下の3つです。
- 自分がクリックしてしまう
- 家族・知人がクリックしてしまう
- 第三者による不正クリック(アドセンス狩り)
自分のクリックや家族、知人によるクリックは気を付ければ防ぐことできますが、第三者によるアドセンス狩りはサイト運営者が注意をしていても、防ぐことは困難です。
しかしWordPressでサイトを運営している場合、プラグイン「AdSense Invalid Click Protector」を導入することで、ある程度のアドセンス狩り対策が可能です。
早速、導入しましょう。
プラグイン「AdSense Invalid Click Protector」とは
このプラグインはアドセンスの不正クリックが複数回行われると、自動的に広告の表示を制限するものです。
例えば、
「1時間に3回以上クリックした人には、広告の表示を停止するよ」
といった感じです。
プラグイン「AdSense Invalid Click Protector」を導入する
このプラグインはWordPress公式プラグインなので、WordPressのプラグイン追加ボタンから導入できます。

プラグインをインストールしたら、有効化しましょう。
有効化すると、管理画面のサイドバーに「Adsense Invalid Click Protector」のメニューが追加されます。

サブメニューの「General Settings」をクリックして、プラグインの設定画面を開きます。

ここで設定する項目は3つです。
項目名 | 内容 |
---|---|
Set the Ad Click Limit | 何回連続でクリックしたら、広告の表示を停止するか(2~3回が推奨) |
Click Counter Cooke Expiration Time (default: 3 hours) | 連続クリックとカウントする時間間隔(1時間~3時間推奨) |
Set the Visitor Ban Duration (default: 7 days) | 連続クリックが発生してから、どのくらいの期間、広告の表示を停止するか(7日間~30日間推奨) |
基本的にはデフォルトのまま運用すれば大丈夫です。
設定が出来たら「変更を保存」ボタンをクリックしましょう。
これでプラグインの導入は完了です。
プラグインに対応したショートコードを設定する
アドセンス広告をプラグインで保護するために、ショートコードを作成します。
基本的な考え方としては、
・広告を表示して良い時は、広告を表示する
・不正クリックを繰り返した訪問者がページを開いている時は、警告文を表示する
といった考え方です。
これから先のコードは基本的にコピペで大丈夫ですが、アドセンスの広告コードの箇所だけ、自分の環境に合わせてカスタマイズしてください。
この記述はテーマフォルダの中にある、functions.phpファイルの中に追記します。
function googleads01() {
if( aicp_can_see_ads() ) {
$adCode = '
<div class="aicp">
<script async src="//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"></script>
<ins class="adsbygoogle"
style="display:block"
data-ad-client="XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX"
data-ad-slot="XXXXXXXXXXXXXXXXXXXX"
data-ad-format="auto"
data-full-width-responsive="true"></ins>
<script>
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
</script>
</div>';
return $adCode;
} else {
return '<div class="error">広告は非表示です。</div>';
}
}
add_shortcode('ads01', 'googleads01');
カスタマイズする箇所は以下の画像の赤枠の部分です。

ここでは広告を表示するショートコード名は「ads01」としました。
あとは広告を表示したい箇所に
[ads01]
と記述すれば、不正クリック対策されたアドセンス広告が表示されます。
ショートコードをテンプレートファイルに直接記述する場合
先ほど紹介した「 [ads01] 」という記述方法は、投稿や固定ページのコンテンツ部分や、ウィジェットの中に記述する時の方法です。
home.phpやsidebar.phpなど、WordPressのテンプレートファイルに直接ショートコードを記述する場合は、「do_shortcode()関数」を使います。
具体的な書き方は以下の通りです。
<?php echo do_shortcode('[ads01]'); ?>
このように記述することで、テンプレートファイルの中でショートコードを動作させることが可能です。
プラグインを導入しても、安心はできない
今回紹介した「AdSense Invalid Click Protector」はCookieと呼ばれる技術を利用した対策方法です。
つまり攻撃者がCookieを削除したり、無効化してしまうと、このプラグインは本来の機能を発揮できません。
それでも何もしないことに比べたら、このプラグインはかなりの効果があると思います。
Cookieを個別に削除したり、無効化するのって難しいですからね。
またアドセンスの自動広告に対する不正クリック対策としては、このプラグインはうまく動作できません。
現状では手動で設定するアドセンス広告だけ保護できるみたいです。プラグインの開発も停止しているので、今後の機能追加に期待しましょう。
アドセンス狩りの被害に遭わなくても、Googleアドセンスの規約はしっかりと確認しておきましょう。
またGoogleアドセンスには「無効なクリックの連絡フォーム」が用意されています。
もし自己クリックしてしまった場合などは、こちらの連絡フォームからGoogleに連絡すると良いでしょう。