5月24日に購入した「作りながら学ぶ jQuery デザインの教科書」を読み終えました。
私が業務で本格的にjQueryのコードを書き始めたのは、ちょうど1年前くらいからです。最初のころは、
「プラグイン、うまいっす!!」
ってなレベルでしたが、業務で様々なサイトを作るようになるにつれて、割と複雑な自前のjQueryのコードを書くようになっていきました。なのでまったくの素人というわけではありませんが、この本を購入し一通り読み終えました。
感想
コーディングの仕事をメインでやっているので、jQueryの参考書はすでに何冊も持ってるしそれなりに勉強してきたのですが、この「作りながら学ぶ jQueryデザインの教科書」のいいところは、実際にjQueryを動かすのに必要なコードだけ記述していけばいい、という点です。
よくあるjQueryの参考書だと、すでに完成されたサンプルがDVD-ROMで付属していたり、インターネットからダウンロードしたりして、それを読みながら本に書かれている内容を理解する、という流れですが、この本の場合、完成されたサンプル(after)と未完成のコード(before)の両方のコードがダウンロードできるようになっています。
未完成のコード(before)の中に、本に記述されているコードを書いていき実際に動作させながら理解していくという流れです。これがすごくスムーズにできる本だな、というのが一番最初に感じた事でした。1つのサンプルについても、本の中で実際に進めていくステップごとのコードが付属しているため、途中でコードを書いていてわからなくなっても、ちゃんと追っかけられるようになっています。
また、jQueryのコードを書いていてわかりにくい点である、トラバーシング関係の記述については、どこのHTMLの要素を参照しているのかちゃんと本の中で示されていて、非常にわかりやすいです。
本書で実際に取り上げられているサンプルも、業務で必要となることが多い、「アコーディオン」「スライドショー」「ドロップダウンメニュー」「ページのトップへ戻るリンク」など定番なUIもしっかり含まれています。
第5章ではajaxを使用したサンプルも取り上げられており、なかなか実践的な内容でした。
最後の第6章では、画像のカルーセルが取り上げられています。一通り動作を完成させたあと、最後にプラグイン化するところまで突っ込んでいます。なかなか複雑なJavaScriptのコードを書くことになりますが、こういうコードを自分の頭で考えて理解しながら作っていくという作業も、jQueryを上達させるためには必要だなぁと思いました。
本書で取り上げられているコードは全てレスポンシブ対応となっています。具体的にはjQueryのコードはPC向けでもスマホ向けでも共通なのですが、CSSの記述する際に、スマホ向けのデザインとして、メディアクエリーの中にCSSを書くという場面がちょくちょく出てきます。本書はあくまでもjQueryの参考書なので、レスポンシブ対応に関する説明は必要最小限となっていますが、jQueryで作成したUIをどうやってスマホ対応させればいいのかというヒントになっていると思います。
jQuery関係の本では2014年6月19日の段階では最新刊となる本書ですが、HTMLとCSSをある程度理解しているWebデザイナーの方なら割とすんなり読み進める事ができる本になっています。逆にHTMLとCSSがわかってないと、ちょっと苦戦するかもしれませんね。私のようにある程度jQueryのコードを書いている人にとっても、仕事で活かせそうなヒントが満載でした。これからjQueryをもっと勉強しようと思っている人たちへおすすめの一冊です。